こういう人間です
盛岡市在住。ライター。
性格偏屈。趣味はないが嫌いなものはない。 20年余りの都会暮らし、 10年余りの山暮らしを 経て現在6年目のニュー タウン暮らし。 いまいるところがいつも いちばん好きなところ。 メールはこちらへどうぞ 以前の記事
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山小屋から犬を連れてきた。 一年間、隣の家の人に預かってもらったけど、やっぱりもう限界だった。 山小屋に帰るたびに犬は甘えて大きな声で吠え、 ぼくらも家に入るより先に犬を連れてきた。 月に一度しか帰らないから、もしかしたらそのうち愛想尽かされるかなと 思ったけど、山を去るときにはキャンキャン鳴かれた。 先だって一人で帰ったときに、事情が急展開してニュータウンの家(借家)でも犬を 飼えることになった。みんな大喜びで、ぼくは軽トラックの助手席に 犬を乗せて盛岡に戻った。 わが家の犬は生後8ヶ月ぐらいで埼玉からやってきた。 それまで飼っていた人が転勤でどうしても飼えなくなり、 実家に頼んだらその家の人が「あそこなら飼ってくれそうだ」とぼくらのことを話し、 それから写真でお見合いだけして、話は簡単に決まった。 7年前のことだ。 この犬にとって、車はいやな思い出しかなかったのだろう。 初めての長旅で飼い主やその家族と別れた。 ぼくらの山小屋に来て車に乗ったのは病院で注射されたときだけ。 なぜか車を嫌がったし、ぼくらも無理に乗せなかった。 だから盛岡までの車中で、最初はずっとふるえていた。耳が垂れ、 背中もブルブルしてた。左手でときどき顔をなで、ひっきりなしに話しかけ、 そのうちだんだん落ち着いてきた。盛岡について子どもたちが駆け寄ったら、 助手席で嬉しそうに尻尾振っていて、良かったなと背中を叩いてしまった。 「いいこと待ってたろう」って。 ぼくはこの犬の横顔が好きだ。猫でも兎でもカメでもそうだけど、 可愛いと思う動物は横顔が好きでたまらない。 安心しているときの動物は、みんな横顔が優雅でやさしい。ヘビの 嫌いな人だって、ヘビの横顔を見たら考えが変わるんじゃないだろうか。 隣家の見えない山里から、いきなり住宅地の中に移り住んで、 犬はしばらく緊張していたみたいだ。 でもずいぶん慣れて落ち着いてきた。 春の日差しに目を細めて何か考えている。 でもじつは、近所の様子に聞き耳を立てている。 動物の横顔って、考えている顔つきになるんだな。 又一(またいち)君です。
by northend
| 2005-04-01 22:15
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