こういう人間です
盛岡市在住。ライター。
性格偏屈。趣味はないが嫌いなものはない。 20年余りの都会暮らし、 10年余りの山暮らしを 経て現在6年目のニュー タウン暮らし。 いまいるところがいつも いちばん好きなところ。 メールはこちらへどうぞ 以前の記事
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ほんとはそれどころではないのだけれど、 細切れに夏休みらしき日をつくって怠けた。 言い訳になるが止むに止まれぬ事情もある。 せっかく学校が休みなのに子どもたちがどこにも行けないのもかわいそうだし、 それにぼく自身がヘトヘトで何もかも放り投げて休みたい気分だった。 8日から二泊で山の家に帰り、13日からまた二泊で山の家と釜石。 どこかに出かけるといっても自分の家だからさえない話だけど、 子どもたちはそれぞれ友だち誘って山の家に泊まったから楽しかったみたいだ。 ぼくも昼からビールや焼酎を飲んでゴロゴロしてた。 毎晩、涼しくてぐっすり眠れた。 山の家は遠野の北のはずれにある。 携帯電話は通じない。民放テレビは映らない。NHKだって映らないから 受信料免除地域(だと信じている)。 そういうところに行けば人間は体を動かすしかないのだが、 べつにテレビも観ないでパソコンもやらないで、ゴロゴロしててもいい。 一日、滝で遊んだ。 薬師岳の麓に又一滝という涼しい場所があって、滝下で炭を起こして ジンギスカンを食べた。子どもたちは素っ裸になって滝の水を浴び、 ぼくは流れに冷やした缶ビール、焼酎と飲んでラム肉をたっぷり食べた。 ちなみに愛犬の名前はこの滝の名をそのまま使っている。 我ながらいい名前だなあと感心しているし、結構、「いい名前だな」と褒められる。 又一(またいち)滝は標高800メートルくらいか。 車止めから30分ほど登山道を登らないといけないが、 途中は渓流に沿ったブナの森でひんやりして気持ちいい。 山で暮らした十年余り、ぼくはこの渓流で何度遊んだことか。 滝を越えてどこまでも登り詰め、流れの始まる最初の湧き水にまで たどり着いたこともあるし、二本ほどある支流をさかのぼってキノコを 探したこともある。山全体の地形が頭の中に入っているし、 目印になる大岩や倒木や湿地もわかっている。だから背丈ほどの笹薮に 踏み込んでも不安になったことはない。 でも数年前に鉄砲水が出て渓流の様子が一変した。 それまではしっとりと苔むした岩に囲まれて、とても静かで深い谷だったのに 白けたガラガラ岩が広がる殺風景な谷になった。それが少し悔しい。 海にも一度は行こうということで、 釜石の近くのひっそり穴場のような浜辺に出かけてみた。 あいにく突然の雨になり、しかもかなり激しく降ったので海には入れなかった。 黒い犬が雨の中を走り回っていた。 ラブラドールだろうか。 河口に伸びる砂洲の上を真っ直ぐ走ってそのまま海に飛び込み、 慌てて逃げ回るカモメを見上げていた。 雨の浜辺は海も黒くて砂浜も黒っぽくなって、 波だけが白い。 カモメも白い。 その中を黒い犬が走り回る光景は不思議な感じで、 ぼくは傘を差してしばらく眺めていた。 細切れの夏休みはとても涼しい日ばかりだった。 今日、盛岡に戻ったらまた真夏の暑さになっていた。 犬の又一も山の家で涼しく過ごしてよく眠れたみたいで、 元気もりもりになったけどまた暑さに出会ってウンザリしてた。 今年の夏はこの犬にとってはつらそう。 あの、雨の海辺の黒犬は幸せそうだったなあ。 わしゃ、たまらんわ
by northend
| 2005-08-15 22:33
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