こういう人間です
盛岡市在住。ライター。
性格偏屈。趣味はないが嫌いなものはない。 20年余りの都会暮らし、 10年余りの山暮らしを 経て現在6年目のニュー タウン暮らし。 いまいるところがいつも いちばん好きなところ。 メールはこちらへどうぞ 以前の記事
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夏のさんさ踊りを見物できなかったので、 秋祭りに出かけてきた。 といっても山車の行列も流鏑馬も終わった最終日の夕方だ。 土日は子どもたちがスポ少の練習だの試合だのあって、 なかなか一家揃って動けないけどたまにはいいかと思った。 ぼくは飲むことしか考えてないし子どもも八幡の境内で 何か食べることしか考えてない。 そこで珍しくバスで町に出て夕方からブラブラしてた。 八幡宮には屋台がたくさん出ていた。 上の子は非常に冷静で、まず八幡神社まで行ってお賽銭上げて、 その途中で屋台の焼鳥、唐揚げ、たこ焼き、焼きそばの値段をチェックして、 どうも境内に入ると5割は高いと気がついたみたいで、 帰りは屋台の行列を素通りして狙い定めた店で唐揚げ、たこ焼きを買う。 それからあの手この手で時間つぶして、 5時になって大人の喉も渇いて限界だから桜山神社近くの焼き鳥屋に突入。 以前にふらりと入って美味しかった店で、入り口に近いテーブル席に陣取る。 「さあ食え」と号令かけると、例によって品書き見て上の子が迷う。 下の子は読めない字が多いからこれまた戸惑う。 テーブルに紙切れと鉛筆があって注文書き込むようになっているから、 どれも美味しいの知っているので品書きの並びにあわせてどんどん書き込む。 ねぎま、すなぎも、手羽、皮、かしら、つくね、しそ巻き、ぼんぼち ここで一息。 日本酒、黒ビール、ジュース。 あ、すぐにおつまみ欲しいから黒豆の枝豆。 付け合せは芥子味噌と生キャベツ。 生キャベツをふだんは食べない子どもたちがバリバリ食べる。 この焼き鳥屋さんは小ぶりの串が特徴で、 つまりすぐに焼ける。アツアツをいつも食べることになる。 なくなったら注文すればすぐに焼いてくれる。 炭火の強火でサッと熱が通るから肉の味が逃げない。 とかなんとか解説しているうちに子どもたちパクパク食べるから 慌ててこっちも食べる。美味しいなあ。 第二弾は一度目に食べて美味しかったものに新顔を加える。 すなぎも、手羽、皮、梅肉、レバ、焼きお握り、ジャンボつくね その間にぼくはお酒が4本。おしんこ追加。 このおしんこがすごく美味しかった。 でも今日は焼き鳥屋さんの話をするつもりではなかったのだ。 「マイボス マイヒーロー」の最終回を観たいから、 一家全員、何が何でも8時には家に帰りたい。 番組は9時からだけど、その前に風呂にも入って落ち着いてテレビの前に 座りたいと考えていて、バスはこういうとき油断できない。 おまけにぼくはお酒飲んでいい気分になると時間がルーズになる。 そこでたまの贅沢だからタクシーで帰ろうということになった。 町からニュータウンまで2千円。 4人でバスに乗ると千円かかるから、まあ、たいした贅沢でもない。 「しかしオレはタクシーなんて初めて乗るな」と下の子。 「バスより狭いけど家に着くんだから楽だぞ」と偉そうに上の子。 乗ったら二人とも緊張してた。 ぼくが助手席に乗り、 かみさんと子どもたちが後ろに乗った。 「お父さん、そのメーターはおカネのことなのか」 「ああそうだ。走れば数字が大きくなって、家に着いたらそのおカネを払うんだ」 このひとことで子どもたちの目がメーターに集中したからだ。 最初はまだ良かった。 バイパス潜って踏み切り越えて、球場近くまではまだ500円台のワンメーター。 というより、数字が変わらないから子どもたちも安心している。 「おかあさん、千円で帰れそうだね」と上の子の小さな声。 「あんたが払うわけじゃないないんだから気にしないの」 運転手さん、苦笑い。 そのうちメーターが「カシャッ」「カシャッ」と上がり始めた。 「あ、700円超えた」「あ、1000円超えた」 「おとうさん、1500円超えたよ」 わが家のしつけには根本的な間違いがあったのだろうかとふと考えるが、 やっぱり笑ってしまった。 助手席に座ってると、もともと無口な運転手さんがとても緊張しているのが わかったからだ。赤信号で止まると申し訳なさそうな顔になる。 「あの信号を右折してください」 ぼくがそう言ったときには1800円台だった。 「頑張れ」と下の子の小さな声。どういう意味だア。 「この信号は真っ直ぐです。二番目の路地を右に入って・・」 「ああ、2千円超えた」と上の子の小さな声。 運転手さんも困っている。しょうがないのにねえ。 結局、子どもたちが息を詰める中でタクシーは家に着き、 子どもたちとかみさんは大急ぎで玄関を開けた。 ぼくはタクシー料金2020円を払った。 「うるさくてスミマセンでした」 「こちらこそスミマセンでした」 Hタクシーの運転手さん、お疲れさまでした。
by northend
| 2006-09-17 22:56
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