こういう人間です
盛岡市在住。ライター。
性格偏屈。趣味はないが嫌いなものはない。 20年余りの都会暮らし、 10年余りの山暮らしを 経て現在6年目のニュー タウン暮らし。 いまいるところがいつも いちばん好きなところ。 メールはこちらへどうぞ 以前の記事
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いつもは数日かかる校正作業を一晩でやり終えて、唖然とした。 この30年ほど、少なくともフリーになって以来ずっと、 間違えていた漢字に気がついたからだ。 ぼくは、「親しき仲にも礼儀あり」と思い込んでいた。 どんなに親しくなっても礼儀を失ってはいけない。 仲がいい関係こそ礼儀には注意すべきだ。 そう解釈していたから、「親しき仲」と思い込んでいた。 ところがゲラには「親しき中」と書いてある。 「まったくもう。オレがこの漢字を使うはずはないんだから、勝手に変えるな」 とかブツブツ言いながら赤を入れて、ふと気になって辞書を引いてみた。 そしたら「親しき中にも礼儀あり」と書いてあった。 ああ。この30年、ずっと間違えていたということは、そのまま印刷された こともたくさんあったし、ぼくの校正をさらに校正されたこともたくさんあった ということだ。 食堂で(わが家はダイニングと言わない。食堂と言う)でお茶を飲んでいる かみさんに聞いてみた。 「親しきナカ」の「ナカ」は「仲」じゃないのか? 「親しいナカにも」だから「中」でいいの、と言われた。 「仲だとそれだけで親しいという意味もあるから変だよ」 そういえばそうか。 小学生のとき、国語のテストで答案に「中間」と書いたら×にされた。 友だちという意味で書いたので、「仲間」に直された。 これはちょっとしたトラウマで、「いいじゃないか、意味がわかってるんだから」 と思って、それ以来、仲、中にはずっとこだわってきた。 そのこだわりが延々、「親しき仲」という思い込みにつながったらしい。 じつは内心、怖ろしい。 「親しき仲にも礼儀あり」が×だとすると、ぼくは礼儀をかなり狭義に解釈 してきたことになるからだ。 あーあ。この歳でまだ、悔い改めることがあるのか。
by northend
| 2007-08-30 22:08
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